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猫のワクチン、年1回は本当に必要?費用相場と3年毎接種の考え方を解説

公開:2026-07-02

「うちの猫、去年ワクチン打ったけど今年も必ずいる?」「室内飼いなら打たなくていいんじゃないの?」——愛猫の健康を思うからこそ、こんな疑問を抱える飼い主さんはとても多いです。

ワクチンの頻度や費用は動物病院によって異なり、さらに近年は「3年毎でよい」という考え方も広まってきました。この記事では、猫のワクチン接種の種類・費用相場・接種頻度の最新の考え方を、獣医学的な視点を交えながらわかりやすくまとめます。


猫のワクチンには2種類ある

猫のワクチンは大きくコアワクチン非コアワクチンに分類されます。

コアワクチン(すべての猫に推奨)

コアワクチンとは、感染力が強い・致死率が高い・人畜共通感染症であるなど、すべての猫に接種が強く推奨されるワクチンです。

| ワクチン名 | 予防する感染症 | |---|---| | 猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス) | 激しい下痢・嘔吐・白血球減少 | | 猫ウイルス性鼻気管炎(ヘルペスウイルス) | くしゃみ・鼻水・結膜炎 | | 猫カリシウイルス感染症 | 口内炎・舌潰瘍・発熱 |

これら3種を組み合わせた3種混合ワクチンが、猫のワクチン接種の基本となります。

非コアワクチン(生活環境に応じて検討)

非コアワクチンは、猫の生活スタイルやリスクに応じて接種を検討するものです。

  • 猫白血病ウイルス(FeLV):屋外に出る猫、多頭飼育で感染猫と接触リスクがある場合に推奨
  • 猫免疫不全ウイルス(FIV):屋外で他の猫と接触する機会がある場合に検討
  • クラミジア感染症:多頭飼育や繁殖環境での流行リスクがある場合

完全室内飼いであれば、まずはコアワクチン(3種混合)の接種が最優先です。


費用の相場はどのくらい?

猫のワクチン接種にかかる費用は、動物病院や地域、ワクチンの種類によって異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。

| ワクチンの種類 | 費用の目安(1回あたり) | |---|---| | 3種混合ワクチン | 3,000〜5,000円程度 | | 4種混合ワクチン | 4,500〜6,500円程度 | | 5種混合ワクチン | 5,000〜7,500円程度 |

診察料(初診・再診料)が別途500〜2,000円程度かかることが多いため、1回の来院でかかるトータル費用は4,000〜9,000円前後と考えておくとよいでしょう。

初年度は複数回接種が必要

生後2〜3ヶ月の子猫の場合、母猫からの移行抗体が残っている間はワクチンの効果が出にくいため、約3〜4週間間隔で2〜3回接種するのが一般的です。初年度は合計で10,000〜25,000円程度かかることを想定しておきましょう。


「年1回」は本当に必要?3年毎接種の考え方

日本では長らく「毎年接種」が一般的でしたが、近年は獣医学の世界で接種頻度に関する議論が進んでいます。

世界小動物獣医師会(WSAVA)のガイドライン

世界小動物獣医師会(WSAVA)は2016年のガイドラインで、コアワクチン(3種混合のうち猫汎白血球減少症・ヘルペスウイルス・カリシウイルス)について、初年度接種完了後は3年毎の再接種でよいという指針を示しています。

これは、コアワクチンによって得られる免疫が少なくとも3年以上持続することが多くの研究で確認されているためです。

それでも「毎年接種」を勧める理由

一方で、日本の多くの動物病院が現在も毎年接種を推奨しているのには理由があります。

  • 個体差がある:ワクチンへの免疫応答には個体差があり、3年間確実に免疫が維持される保証はすべての猫に当てはまらない
  • 抗体価検査の普及が限られる:本来は抗体価(血液検査で免疫の有無を確認)をもとに接種の要否を判断するのが理想だが、費用や手間の問題もある
  • 健康診断の機会として:年1回の接種は、獣医師が猫の健康状態を定期的にチェックする機会でもある

打つ頻度は「毎年か3年毎か」の2択ではなく、かかりつけ医と相談しながら抗体価検査を活用して決めることが理想的です。

室内飼いなら打たなくていい?

「完全室内飼いだから感染リスクがない」と考える方もいますが、これは正確ではありません。

  • 飼い主が外から病原体を持ち込む可能性がある
  • 引っ越し・入院・災害時など、急な環境変化でリスクが上がることがある
  • 猫汎白血球減少症ウイルスは環境中で長期間生存する

少なくともコアワクチンは、室内飼いの猫にも基本的に推奨されています。接種をやめる場合は、必ずかかりつけの獣医師に相談してください。


ワクチン接種の流れと注意点

接種前日〜当日

  • 食欲・元気・便の状態に異常がないか確認する
  • 体調が優れない場合は接種を延期する
  • 接種当日は激しい運動・シャンプーを避ける

接種後の副反応

まれに以下のような副反応が起こることがあります。

  • 軽度の副反応:元気がない、食欲低下、接種部位の腫れ(通常1〜2日で改善)
  • 重篤な副反応(アナフィラキシー):接種後15〜30分以内に顔の腫れ、呼吸困難などが現れた場合はすぐに動物病院へ

接種後は最低でも30分は病院近くで待機するか、帰宅後も数時間は様子を観察することをおすすめします。


ワクチン費用を賢く管理する方法

毎年または3年毎にかかるワクチン費用を含め、猫の医療費は年間を通じて積み重なります。ペット保険に加入することで、ワクチン以外の急な病気やケガの治療費の負担を大きく軽減できます。

ワクチン接種費用そのものはペット保険の補償対象外となるケースが多いですが、万が一の入院・手術・通院費用をカバーできる保険は、猫を飼い始めたタイミングで比較検討しておくと安心です。

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まとめ

  • 猫のワクチンは**コアワクチン(3種混合)**がすべての猫の基本
  • 費用は1回あたり3,000〜7,500円程度(診察料別)
  • WSAVAのガイドラインでは初年度終了後は3年毎接種でよいとされているが、個体差や生活環境によって異なる
  • 室内飼いでもゼロリスクではないため、少なくともコアワクチンは推奨される
  • 接種頻度は抗体価検査の結果とかかりつけ医の判断をもとに決めるのが理想

「打たなくていいか」という疑問は正当な疑問ですが、やめる場合は必ず獣医師に相談を。大切な家族である愛猫の健康を守るために、定期的な動物病院とのコミュニケーションを続けることが何よりも重要です。

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